火星に住むつもりかい? 読書感想文
「火星に住むつもりかい?」伊坂幸太郎著
を読みました!
6時間くらいかけて一気読みです
なんだかとっても感想を書きづらい作品です…
陳腐な表現であまり使いたくないのですが、考えさせられる作品です
「あの、正義ってなんでしょう?」
帯にも書いてあるこの言葉が読んでいる間終始頭に浮かびます
「この状況で生き抜くか、もしくは火星にでも行け」
現状に不満があっても逃げられない場合、結局はそれと向き合わなくてはいけないんですよね
それから逃げるのは火星にでも移住するくらい非現実な話なのだから
伊坂幸太郎らしい伏線トリックは控え目です、こちらの予想を外してきて「マジかよー」と思わず呟いてしまう場面あったけど
特に第二部のラストと、第四部のラストですね
平和警察という制度は実際かなり無理があるような気がする!!
あんな現代の魔女狩りが果たして成立しうるのか…
現代人でも意外と受け入れてしまうんですかね
SNS等のネット炎上とか見てるとあり得なくもないのかなって怖くなるときがあります
伊坂幸太郎は「集団の心理」に関して様々な作品で言及していますね
「ゴールデンスランバー」「モダンタイムズ」そしてこの「火星に住むつもりかい?」は特にその傾向が強いと思います
何が正しくて間違っていて、何が正義で悪で、そんなの結局はわからなくて、立場によっても変わってしまう世の中なら、その世の中に擬態して上手く紛れ込んで生きていく強さと賢さも必要なのかとしれません